2000年代では、政府財政支出が伸びないことや少子化や家計の負担が重くなっていることから、ほとんどの私立大学は潰れると予想していました
ですが、閉校した大学は2018年までで11校しか存在せず、令和元年から令和4年までに設立した私立大学は23校まで登りました
大学の数が増えるのと同時に、大学生も毎年増加しています
令和4年度では大学生の人数が2,930,780人になり、ほとんどの大学が潰れると予想していた2000年から、約2万人増えました
学部や学科の種類は2000年のときは235種類ありましたが、2015年には464種類も存在します
また、専門職大学という実践的な教育を行う大学もしました
この大学は、情報・IT、農業、食事、観光、医療など、さまざまな分野を学べることが出来ます
専門学校との違いは、カリキュラムに一般教養が組み込まれていることで、その分卒業までに掛かる時間や、学費もかわります
このように、大学は予想から大きく外れて今もなお、大学が増えています
今回は大学が潰れない理由について解説します
ちなみに今回は毒多めで語らせていただきます!
潰れない原因
奨学金の充足
奨学金が現れたことで、お金が無い人でも入学できるようになったことが原因の一つです
特に、1998年に奨学金の制度が一新され、経済面の問題で大学に行けなくなる人がほぼいなくなりました
ほとんどの私立大学の収益は、大学生の学費から出来ていて、収支全体の約半分を占めています
それほど、大学にとって生徒は貴重な存在であり、奨学金の恩恵を受けています
私立大学のほとんどが同族経営大学だから
同族経営大学とは、創設者一族によって運営されている大学のことを表します
大体の同族経営大学を設置している学校法人は、家族で運営しています
そして学校法人は大学だけでなく、高校や幼稚園なども経営しているので、もし学校が潰れそうになっても、他の学校で得た利益から経ち直すことができたり、人事の運用が楽になるなど、同族経営の形態はメリットが多いのです
そして、大学は法人の顔でもあるので、あらゆる手段を使ってでも大学を閉校させないように取り組みます
そこが低レベル大学が潰れない理由です
同族経営大学が設立される理由は様々です
- 純粋な社会奉仕や社会的ミッションのため
- 創設者やその一族の地位と名声をあげるため
- 金儲けや親族の雇用先を作るため
- 政治基盤を強化するため地元地域に貢献するため
同族経営の形態をあまり表に公表することが無いため、メディアに露出することがほとんど無く、論文を書いたり、調査しにくいことも特徴なので、情報が少ないことも大きな特徴です
地元との繋がり
大学が潰れない理由の3つ目には、自治体から補助金を受け取っているからです
大学の収支から見ると、割合は少ないですが、地域によっては大きな補助金を受け取っている大学も存在します
なぜ地元の自治体から補助金を受け取っているのかというと、「大学が存在することで街が活性化する」、「大学生が街にお金を使うようになり、経済が潤う」などの理由があります
また、大学側からすると自治体から補助金が貰える他、地域との連携をアピール出来るので、進んで地域と連携を取りたがります
国からの援助
文部科学省は「大学改革推進等補助金」として大学を支援しています
私立大学の財源の半分は大学生からの学費を占めていますが、次に割合を占める項目は国からの補助金です
補助金を受け取っている大学は581校に登り、半分以上の大学が支援を受けています
全大学の受けた補助金の総額は、令和3年度で2,980億746万4,000円でした
https://www.shigaku.go.jp/files/s_hojo_r03a.pdf
自治体や国からの補助金の財源は、私達の税金から来ています
つまり、税金と私達の学費で成り立っている
大学が潰れない理由の一つは、学校法人の運営が上手なのもありますが、元をたどると「入学する人が減らないから」が主な原因です
入学する人が減らない理由は
- 「大学で勉強できなかった親が、どこでもいいから子供に大学を通わせる家庭の存在」
- 「短期大学の規模が縮小したこと」
- 「高卒よりどこでもいいから大卒を取ることを勧め、大学の進学率をあげようとする教員」
- 「2年制の専門学校より4年制というなんとなく充実してそうな響き」
- 「ビリギャルや林修による受験ブームの構築」
など、「とりあえず大学に入学すればなんとかなる風潮が流れているから」が一番の理由だと思います
私はその考えで勝手に大学に入学し、勝手に大学を辞めました…
そして大学は、そのような風潮をCMや電車の広告などで流すことに力を入れています

国と大学の関係はずぶずぶだよ
ほぼ全ての私立大学は補助金を利用している
支援された私立等大学は計581校に登り、全ての私立大学が589校あると考えると、ほとんどの大学が援助されている事が分かります
その大学の中には、年に1000億円の収支を得ている学校法人が運営する大学でさえも対象になっています
例えば、約50億円の補助金を受け取った昭和大学は1,823億円もの財産を持っています
補助の対象となる大学は、「大学、短期大学及び高等専門学校の長のリーダーシップの下、組織的に行われている教育改革を推進するための事業であって、特に優れた取組として選定された事業」となっていて、明確な教育改革の内容は特に定められていません
つまり、レベルの高い大学のみに支援している訳ではなく、大きな利益を稼いでいる大学でも申請すれば補助金が貰える状態になっています
目的は天下り先を減らさないため
なぜ、そこまで大学を援助するのかというと、官僚の天下り先を維持するためです
民主党の2009年の調査から、81の学校法人の重職に123人の文科省の元官僚が就いた(152の学校法人だと576人が非重職)ことが分かりました
このことから大学と政治の関係は深く繋がっているため、税金を投入してまで大学を維持しようとしています
一応は非営利団体と歌ってますが、裏ではしっかり利益を稼いでいます
専門職大学の新設でさらに天下り先を!
そして専門職大学の登場です
上記で軽く説明しましたが、専門職大学は情報・IT、農業、食事、観光、医療など、さまざまな分野を実践的に学ぶことができる学校です
「実践的な職業教育のためのカリキュラム」と文科省は説明してますが、その実態は専門学校に一般教養を組み込んだだけです
学べる内容は、専門的な知識と直接的に関係がなく、一般教養をカリキュラムに取り入れただけで、学費が2倍ほど高くなっています
これも、文科省の天下り先を増やすことや、専門学校より高い学費で学校法人の利益を稼ぐことを目的として新設されていることが濃厚です
なぜなら、本来は専門学校で学べることをわざわざ大学で学ばせようとしているからです

さまざまな角度から見る大学の裏の顔
大学の主人公は大学生じゃなくて教授
高校は教育を目的にしますが、大学は教育の他に、学問の追求も目的にしています
また、毎年新たに入学する大学生も多いため、基本は教授とのつながりはゼミを除いてほとんどありません
高校では親密にしてくれた先生がいましたが、大学だと教授たちの距離は遠く、中には驚いた方もいるのでは無いでしょうか?
出会いは無限にあるが…
確かに大学は、新たな人との出会いがあります
その出会いから、良いことが起きる場合もありますが、逆の場合もあります
例えば、大麻・覚醒剤に手を伸ばした人の内、誘われて始めた人は20歳未満で80%、20歳代は70%でした
また、誘われた人が「知人・友人」の場合が20歳未満と20代と共に、50%近くを記しているので、出会いがきっかけでマイナスの結果になることが分かります
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201806/3.html
特に低レベル大学は、勉強や就職に対しての熱意はなく(もちろん俺も)、遊ぶために大学に入学する人もいます
友達は多いに越したことはなく、大学は遊ぶのに最高の環境ですが、将来のためになるかと言われると…
- 大卒資格はほぼ役に立たない
- 学費が非常に高額
- 4年の時間を無駄にする場合がある
- 大学は全ての生徒と向き合うわけではない
- 学歴フィルターに濾されない大学は上位5%の大学のみ
などから、大学で出会いを求めるのは、大学のレベルによってはリスクが高いです
嘘を装っても大学は入学させたい
以前にも説明した通り、私立大学は学費が主な収入源です
そのため、大学は入学生を増やすために、全力を持って大学の魅力を間違った形でアピールします
例えば、コンビニのラジオで放送しても、チョッパーは大学に存在しないし、毎日オープンキャンパスみたいな空気感が流れているわけでもないし、大学のポスターに写っている人物は関係者ではなく、ただのモデルかも知れない
冷静に考えると、ただの広告ですが、広告のターゲットは私達ではなく高校生です
まだお酒を飲めない高校生に対して、良い一面だけを見せる大学の方法に載せられ、広告をきっかけだけに、奨学金を利用して、定員割れしている大学生がいることも事実です
つまり、高校生は学校法人や天下りする予定の官僚たちの的になっているわけです
大丈夫。いまからでも間に合うよ
今から私達にできることは、もう一度考え直すことだと思います
大学に入学することは、悪いことではありません
ですが、その入学した大学で何が出来るのか、卒業することで何を得られるのかをもう一度考え、もし、卒業しても意味がなさそうなら退学も視野に入れることが、時間やお金を守ることに繋がるのではないでしょうか?
遊ぶためだけに大学へ行くのなら、学費を払わなくても大学辞めた後でも遊べますし、大学を辞めても働く方法はあります
- 大学にいても進歩が無く、ずっと足踏みしている感覚しか感じない方
- 目的も無く大学に入学してしまい、将来を不安に感じる方
- 自分の現状を変えたいけど、学力などが追いつかず厳しい方
とりあえず大学に入学している人が増加している現在、中には退学したほうが、経済的、精神的に良い結果をもたらすことを私は知っています
私はFラン大学を中退したのですが、中退しなかった友達は留年した後卒業し、就職せず親に奨学金を返済させたのを聞いています
これ以上そんな方を増やしたくないのです
それがこのブログを運営する理由になっています
では!